この課でできるようになること: keşke で願望や後悔が言える。B1・B2文法の全体も整理して締めくくる。
この課の前に: 第18課「〜した形」・第20課「いつもの形」・第27課「もし〜なら」・第28課「〜しなければ」・第36課「もし〜だったら」・第40課「大過去・過去未来」
まず意味
日本語の「〜だったらなあ」「〜すればよかった」にあたるのが keşke です。
後ろに置く動詞の形で「今の願望」か「過去への後悔」かが決まり、36課の -sAydI がここでも活躍します。
似た形の40課の大過去・過去未来は、keşke の有無で見分けます。
これだけ先に
今・これからの願望は keşke + -sA(〜だったらなあ)で表します。
もう変えられない過去への後悔は keşke + -sAydI(〜していたらなあ)で表します。
28課の -mAlI + 過去の形 -mAlIydI(〜すべきだった)も後悔の定番です。
keşke の有無で、感情のこもった願望・後悔か、事実の説明かを見分けます。
仕組みを理解する理解
今の願望: keşke + -sA
今・これからの願望は keşke + -sA(〜だったらなあ)で表します。
過去への後悔: keşke + -sAydI
もう変えられない過去への後悔は keşke + -sAydI(〜していたらなあ)で表します。
-mAlIydI =「〜すべきだった」・事実の説明との違い
28課の -mAlI + 過去の形 -mAlIydI も後悔の定番。keşke なしで単独で使えます。
40課の -mIştI・-(y)EcEktI(事実の説明)とは混同しません。keşke は「感情のこもった願望・後悔」を表す点が違います。
活用パターン表
紛らわしい形を1枚で整理します。
| 形 | 例 | 意味 |
|---|
| keşke + -sA | Keşke param olsa! | (今)〜だったらなあ |
| keşke + -sAydI | Keşke gelseydin! | (あのとき)〜していたらなあ |
| -mAlIydI | Çalışmalıydım. | 〜すべきだった(後悔) |
| -mIştI(40課) | Tren kalkmıştı. | (事実として)〜してしまっていた |
| -(y)EcEktI(40課) | Gelecektim. | (事実として)〜するはずだった |
例で確かめる
- Keşke param olsa!(ケシュケ・パラム・オルサ)(お金があったらなあ!〈今の願望〉)← para + m + ol + sa
- Keşke gelseydin!(ケシュケ・ゲルセイディン)(君が来ていたらなあ!〈過去への後悔〉)
- Keşke ona söylemeseydim.(ケシュケ・オナ・ソイレメセイディム)(彼〈女〉に言わなければよかった)← söyle + me(否定)+ seydi + m
- Daha erken çalışmalıydım.(ダハ・エルケン・チャルシュマルイドゥム)(もっと早く勉強すべきだった)← çalış + malı + ydı + m
- Vardığımda tren çoktan kalkmıştı.(ヴァルドゥーウムダ・トレン・チョクタン・カルクムシュトゥ)(着いたとき、電車はもう出てしまっていた)← keşke なし=事実の説明(40課)
ミニ会話理解
- A: Geçen yıl Türkiye'ye gittin mi?(ゲチェン・ユル・テュルキイェイェ・ギッティン・ミ)(去年トルコに行った?)
- B: Hayır, gitmedim. Keşke gitseydim, çok pişmanım.(ハユル・ギトメディム・ケシュケ・ギトセイディム・チョク・ピシュマヌム)(いや、行かなかった。行っていたらなあ、すごく後悔してる)
- A: Neden gitmedin?(ネデン・ギトメディン)(どうして行かなかったの?)
- B: Param yoktu. Daha erken biriktirmeliydim.(パラム・ヨクトゥ・ダハ・エルケン・ビリクティルメリイディム)(お金がなかったんだ。もっと早く貯金すべきだった)
よくある間違い理解
- × 今の願望のつもりで -sAydI を使う → ○ 今・これからの願望は Keşke param olsa!、過去への後悔は Keşke gelseydin!。
- × keşke を文末に置く → ○ keşke は文の頭に置くのが基本。
- × çalışmalıydım を「勉強したかった」と訳す → ○ 「勉強すべきだった」。義務の -mAlI + 過去の形。
- × -mIştI・-(y)EcEktI に keşke を付ける → ○ この2つは keşke なしで事実を述べる形。後悔なら keşke + -sAydI。
- × Keşke gitsem. と Keşke gitseydim. を同じ意味で使う → ○ 前者は「(これから)行けたらなあ」、後者は「(あのとき)行っていたらなあ」。時間の向きが逆。
深く知る深掘り
B1・B2 総合復習ポイント
仕上げに、まちがえやすい4組を整理します。
- 「名詞を説明する形」の使い分け: 説明される名詞が動作の主語なら -(y)An、それ以外(目的語など)なら -DIğI + 人称のパーツ(人称接尾辞)。
- 可能の否定: -(y)Abil(〜できる)の否定は -bil を否定するのではなく、専用の形 -(y)AmA(〜できない)。
- 「させる形・される形・し合う形・自分に向かう形」: パーツは動詞ごとに決まっている。1語ずつ辞書の見出しとして覚える。
- 2つの「もし」: ありうる条件は「いつもの形」経由の -irse/-arsa、実際と違う過去は語幹に直接 -sAydI。
3行まとめ
- keşke + -sA = 今の願望、keşke + -sAydI = 過去への後悔。
- -mAlIydI(〜すべきだった)も後悔の定番。40課の -mIştI・-(y)EcEktI は keşke なしで事実を述べる形、混同しない。
- 42課で文法の骨格は完成。あとは読む・聞く・話す量を増やして定着させよう。