「〜だったらなあ」keşke と総合復習
この課でできるようになること: 願望や後悔を keşke で言えるようになり、B1・B2文法の全体を整理して締めくくります。あわせて、直前の課で学ぶ大過去 -mIştI・過去未来 -(y)EcEktI との使い分けも確認します。
まず日本語で考える
日本語の「〜だったらなあ」「〜すればよかった」にあたるのが keşke です。keşke の後ろに置く動詞の形で、「今の願望」か「過去への後悔」かを言い分けます。36課の「もし〜だったら」の形 -sAydI がここでも活躍します。似た形として、40課の大過去 -mIştI(〜してしまっていた)や過去未来 -(y)EcEktI(〜するはずだった)がありますが、こちらは「後悔」ではなく「事実」を淡々と述べる形です。keşke の有無で見分けましょう。
ルール
① 今・これからの願望: keşke + -sA(〜だったらなあ)。
② 過去への後悔(もう変えられない): keşke + -sAydI(〜していたらなあ)。
③ 「〜すべきだった」(28課の -mAlI + 過去): -mAlIydI も後悔の定番。keşke なしで単独で使える。
④ 40課の -mIştI・-(y)EcEktI と混同しない: keşke は「感情のこもった願望・後悔」、-mIştI・-(y)EcEktI は「事実の説明」に使う。
活用パターン表
紛らわしい形を1枚で整理します。
| 形 | 例 | 意味 |
|---|
| keşke + -sA | Keşke param olsa! | (今)〜だったらなあ |
| keşke + -sAydI | Keşke gelseydin! | (あのとき)〜していたらなあ |
| -mAlIydI | Çalışmalıydım. | 〜すべきだった(後悔) |
| -mIştI(40課) | Tren kalkmıştı. | (事実として)〜してしまっていた |
| -(y)EcEktI(40課) | Gelecektim. | (事実として)〜するはずだった |
例文
- Keşke param olsa!(お金があったらなあ!〈今の願望〉)← para + m + ol + sa
- Keşke daha büyük bir evde yaşasam.(もっと大きな家に住めたらなあ)
- Keşke gelseydin!(君が来ていたらなあ!〈過去への後悔〉)
- Keşke ona söylemeseydim.(彼〈女〉に言わなければよかった)← söyle + me(否定)+ seydi + m
- Keşke o gün işe gitmeseydim.(あの日仕事に行かなければよかった)
- Daha erken çalışmalıydım.(もっと早く勉強すべきだった)← çalış + malı + ydı + m
- Sana daha önce yazmalıydım.(もっと早く君に手紙を書くべきだった)
- Keşke Türkçeyi daha önce öğrenseydim.(トルコ語をもっと早く学んでいたらなあ)
- Vardığımda tren çoktan kalkmıştı.(着いたとき、電車はもう出てしまっていた)← keşke なし=事実の説明(40課)
- O gün seni ziyaret edecektim ama vaktim olmadı.(あの日君を訪ねるつもりだったけど時間がなかった)← keşke なし=事実の説明
- Kitap okuyan çocuk kardeşim.(本を読んでいる子供が私の弟だ)← -(y)An の復習
- Dün okuduğum kitap çok güzeldi.(昨日私が読んだ本はとても良かった)← -DIğI の復習
- Bu kelimeyi bir türlü telaffuz edemiyorum.(この単語をどうしても発音できない)← -(y)AmA の復習
- Yağmur yağarsa, dışarı çıkmayız.(雨が降るなら、外出しません)← -irse/-arsa の復習
ミニ会話
- A: Geçen yıl Türkiye'ye gittin mi?(去年トルコに行った?)
- B: Hayır, gitmedim. Keşke gitseydim, çok pişmanım.(いや、行かなかった。行っていたらなあ、すごく後悔してる)
- A: Neden gitmedin?(どうして行かなかったの?)
- B: Param yoktu. Daha erken biriktirmeliydim.(お金がなかったんだ。もっと早く貯金すべきだった)
B1・B2 総合復習ポイント
仕上げに、まちがえやすい4組と、今回の改訂で新しく加わった項目を整理します。
- 「名詞を説明する形」(連体形。「私が読んだ本」の「私が読んだ」の部分)の使い分け: 説明される名詞が動作の主語なら -(y)An、それ以外(目的語など)なら -DIğI + 人称のパーツ(人称接尾辞)。
- 可能の否定: -(y)Abil(〜できる)の否定は -bil を否定するのではなく、専用の形 -(y)AmA(〜できない)。
- 「させる形・される形・し合う形・自分に向かう形」(使役・受動・相互・再帰): パーツは動詞ごとに決まっている。1語ずつ辞書の見出しとして覚える。
- 2つの「もし」: ありうる条件は「いつもの形」経由の -irse/-arsa、実際と違う過去は語幹に直接 -sAydI。
直前の40・41課で学んだ大過去 -mIştI・過去未来 -(y)EcEktI と kendi(自分)の総整理が新しく加わりました。あとは読む・聞く・話す量を増やして定着させていきましょう。
つまずきポイント
- × 今の願望のつもりで -sAydI を使う → ○ 今・これからの願望=Keşke param olsa!、過去への後悔=Keşke gelseydin!。
- × keşke を文末に置く → ○ keşke は文の頭に置くのが基本。
- × çalışmalıydım を「勉強したかった」と訳す → ○「勉強すべきだった」。義務の -mAlI + 過去の形。
- × -mIştI・-(y)EcEktI を後悔の表現だと思って keşke を付ける → ○ この2つは keşke なしで事実を述べる形。後悔を込めたいときは keşke + -sAydI を使う。
- × Keşke gitsem. と Keşke gitseydim. を同じ意味で使う → ○ 前者は「(これから)行けたらなあ」、後者は「(あのとき)行っていたらなあ」。時間の向きが逆。
3行まとめ
- keşke + -sA = 今の願望、keşke + -sAydI = 過去への後悔。
- -mAlIydI(〜すべきだった)も後悔の定番。40課の -mIştI・-(y)EcEktI は keşke なしで事実を述べる形、混同しない。
- 42課で文法の骨格は完成。あとは読む・聞く・話す量を増やして定着させよう。