「〜した」の形 -DI(確定過去)
この課でできるようになること: 「昨日学校に行った」「その本を読んだ」など、自分が実際に体験した過去のことを言えるようになる。誰が・いつ・何をしたかを一通り言い分けられるようになる。
まず日本語で考える
日本語の「〜した」に当たるのが、この「〜した形」(確定過去 -DI)です。トルコ語の過去形は2種類あり、-DI は自分が直接見た・体験した過去の専用です(人から聞いた「〜したらしい」は別の課の -mış)。「昨日行った」「さっき食べた」のような普通の過去は、まずこの形と覚えればOKです。
日常会話では最も使う時制のひとつです。友だちに「昨日何した?」と聞かれたら、答えはほぼ全部この形になります。人称のパーツ(人称接尾辞)も -(I)yor と似た並び方をするので、セットで覚えると効率的です。
なお -DI は語幹の直後に付くので、-(I)yor のときのような語幹母音の脱落(bekle→bekliyor のような変化)は起きません。母音で終わる語幹はそのまま d を挟むだけ(oku→okudu)、子音で終わる語幹は母音調和と無声化のルールだけ気にすればよいので、-(I)yor より覚えることは少なくて済みます。
ルール
①語幹の最後の母音を見て、4型の「母音そろえルール」(母音調和)で ı/i/u/ü を選ぶ
②語幹の最後が f, s, t, k, ç, ş, h, p(息だけで出す音)なら、D は t になる
③最後に人称のパーツを付ける: -m / -n / (なし) / -k / -nIz / -lAr
| 語幹 | 結果 | 意味 |
|---|
| gel | geldi | 来た |
| git | gitti | 行った(t の後なので D→t、t が2つ並ぶ) |
| bak | baktı | 見た(k の後なので tı) |
| oku | okudu | 読んだ |
活用パターン表
主語(だれの話か)ごとに、-DI の後ろに付く人称のパーツをまとめます(gel-, yaz-, oku- の3語で比較)。
| 主語 | パーツ | gel(来る) | yaz(書く) | oku(読む) |
|---|
| 私は | -m | geldim | yazdım | okudum |
| 君は | -n | geldin | yazdın | okudun |
| 彼・彼女は | (なし) | geldi | yazdı | okudu |
| 私たちは | -k | geldik | yazdık | okuduk |
| あなた方は | -nIz | geldiniz | yazdınız | okudunuz |
| 彼らは | -lAr | geldiler | yazdılar | okudular |
例文
- Dün okula gittim.(昨日学校へ行った)← git + ti + m
- Kitabı okudum.(その本を読んだ)← oku + du + m
- geldim(私は来た)/ geldin(君は来た)/ geldi(彼・彼女は来た)
- geldik(私たちは来た)/ geldiniz(あなた方は来た)/ geldiler(彼らは来た)
- Dün akşam yemek yedim.(昨夜ご飯を食べた)← ye + di + m
- Ona bir soru sordum.(彼に質問をひとつ聞いた)← sor + du + m
- Mektubu yazdın mı?(手紙は書いた?)← yaz + dı + n
- Müziği dinledik.(私たちは音楽を聞いた)← dinle + di + k
- Onu görmek istedim.(彼に会いたかった)← iste + di + m
- Çay içtim.(お茶を飲んだ)← iç + ti + m
- Otobüsü kaçırdık.(バスに乗り遅れた)
- 否定: gel-me-di → gelmedi(来なかった)← 否定の -mA を -DI の前に入れるだけ
- Dün hiç çalışmadım.(昨日は全然勉強しなかった)
- Erken geldiler.(彼らは早く来た)← 主語がなくても -ler だけで「彼らは」がわかる
ミニ会話
- A: Dün ne yaptın?(昨日何した?)
- B: Sabah kitabı okudum, sonra arkadaşımla konuştum.(朝その本を読んで、それから友だちと話したよ)
- A: Ders çalıştın mı?(勉強はした?)
- B: Hayır, hiç çalışmadım. Sadece müzik dinledim.(いや、全然しなかった。音楽を聞いただけ)
- A: Peki akşam ne yediniz?(じゃあ夜は何食べたの?)
- B: Pizza yedik, çok güzeldi.(ピザを食べたよ、すごくおいしかった)
つまずきポイント
- ×bakdı → ○baktı(k の後では d が t に変わる)
- ×gittı → ○gitti(git の i は前グループ(e, i, ö, ü)なので点ありの i。ı と混同しない)
- 人から聞いただけの話に -DI を使うと「自分で見た」と主張するニュアンスになる(使い分けは別の課)。
- ×Yazdınmı? → ○Yazdın mı?(疑問の mı/mi/mu/mü は必ず分けて書く)
- 否定と過去の順番を逆にしない: ×gel-di-me → ○gel-me-di(否定の -mA は必ず -DI より前)
3行まとめ
- 「〜した」(自分で体験した過去)= 語幹 + -DI + 人称のパーツ。
- f, s, t, k, ç, ş, h, p の後では d が t になる(baktı, gitti)。
- 母音は4型の母音そろえルールで決まる(geldi / baktı / okudu / yazdı)。