「〜していた」「よく〜したものだ」の言い方(過去進行形・過去の習慣)
この課でできるようになること: 「あの時、雨が降っていた」のように過去のある時点で進行中だった動作(過去進行形)が言えるようになります。また「子供のころ、よく公園で遊んだものだ」のような過去の習慣や繰り返し(過去習慣形)も言えるようになります。
まず日本語で考える
日本語の「〜していた」には、実は2つの違う意味が隠れています。「あの時、雨が降っていた」は"その瞬間まさに進行中だった"という意味です。一方「子供のころ、よく公園で遊んでいた」は"何度も繰り返していた習慣"という意味です。トルコ語ではこの2つがはっきり違う形で区別されます。①今の形(現在進行形 -Iyor、またはいつもの形アオリスト)を作り、②その後ろに過去のパーツ(接尾辞)-DI をそのまま足すだけです。「今どうしているか」の形に「あの時」という印を足すイメージで作れます。
ルール
① 過去進行形 -Iyordu(あの時ちょうど〜していた)= 現在進行形 -Iyor(既習)+ 過去のパーツ -DI。-yor の後ろはいつも o の仲間(後ろグループ・唇を丸める音)なので、続く -DI はいつも "du" の形に固定される(dı・di・düにはならない)。
② 過去習慣形 -Irdı(昔よく〜したものだ・以前は〜だった)= いつもの形(アオリスト -Ir/-Ar、既習)+ 過去のパーツ -DI。アオリストの最後の母音にそろえて4択タイプ(dı/di/du/dü)になる。
③ 使い分け: 「あの瞬間まさにしていた」なら①(-Iyordu)。「昔はいつも〜した・よく〜したものだ」なら②(-Irdı)。日本語ではどちらも「〜していた」と訳せることが多いが、②は習慣・状態の意味合いが強い。
④ 否定形: ①は gel + mi + yordu = gelmiyordu(来ていなかった。-yor の前で否定の -mA が狭い母音に変わる)。②は gel + mez + di = gelmezdi(来なかったものだ。アオリストの否定 -mAz に -di を足す)。
活用パターン表
| 動詞 | 現在進行(既習) | 過去進行 -Iyordu | いつもの形アオリスト(既習) | 過去習慣 -Irdı |
|---|
| gel(来る) | geliyor | geliyordu | gelir(例外動詞) | gelirdi |
| oku(読む) | okuyor | okuyordu | okur | okurdu |
| yap(する) | yapıyor | yapıyordu | yapar | yapardı |
| yaşa(暮らす) | yaşıyor | yaşıyordu | yaşar | yaşardı |
| iç(飲む) | içiyor | içiyordu | içer | içerdi |
※ 過去進行はどの動詞でも必ず -yordu(du 固定)。過去習慣はアオリストの母音にそろえて dı/di/du/dü が変わる。
例文
- Ben televizyon izliyordum, telefon çaldı.(私はテレビを見ていた、電話が鳴った)← 進行中だった動作
- Dün bu saatte yağmur yağıyordu.(昨日この時間は雨が降っていた)
- Çocukken her yaz denize giderdik.(子供の頃、毎年夏は海に行ったものだ)← 過去の習慣
- Eskiden sık sık mektup yazardık.(昔はよく手紙を書いたものだ)
- Annem bana her akşam masal okurdu.(母は毎晩、私に童話を読んでくれたものだ)
- Sen o sırada ne yapıyordun?(あの時、君は何をしていたの?)
- O zamanlar İstanbul'da yaşardım.(あの頃、私はイスタンブールに住んでいた)
- Küçükken bu parkta oynardık.(小さい頃、この公園で遊んだものだ)
- Ben okurken kardeşim uyuyordu.(私が読んでいる間、弟は眠っていた)← 2つの過去進行の組み合わせ
- Eskiden her gün yürüyerek okula giderdim.(昔は毎日歩いて学校に通ったものだ)
- Geçen yıl bu şirkette çalışıyordum.(去年はこの会社で働いていた)
- Babam gençken çok sigara içerdi ama artık içmiyor.(父は若い頃たくさん煙草を吸ったものだが、もう吸っていない)
ミニ会話
- A: Sen küçükken nerede yaşıyordun?(君は小さい頃、どこに住んでいたの?)
- B: İzmir'de yaşıyordum. Her gün denize giderdik.(イズミルに住んでいたよ。毎日海に行ったものだ)
- A: Ne kadar güzelmiş! Ben de çocukken sık sık dedemle balık tutardım.(それはいいね!私も子供の頃、よく祖父と釣りをしたものだよ)
- B: Şimdi de yapıyor musun?(今もやっているの?)
- A: Hayır, ama geçen yıl bu saatlerde hâlâ çalışıyordum.(いや、でも去年はこの時間帯はまだ働いていたよ)
- B: Şimdi daha rahatsın o zaman!(じゃあ今のほうが楽だね!)
つまずきポイント
- × geliyordı / geliyordü のように -yor の後ろの過去のパーツを変える → ○ geliyordu。-yor の後ろはいつも du 固定です(o は後ろグループ×唇を丸める音のため)。
- × gelirdı(点なし)→ ○ gelirdi。gelir の最後の母音 i は前グループなので過去のパーツは di です(gel は例外動詞でアオリストが gelir になることもあわせて確認)。
- × 「あの時ちょうどしていた」場面で -Irdı を使う(Dün saat 3'te yağmur yağardı のように) → ○ yağıyordu。特定の瞬間の進行は -Iyordu、繰り返しの習慣は -Irdı と使い分けます。
- × gelmeyordu(否定を作るときに広い母音のまま) → ○ gelmiyordu。-yor の前の否定 -mA は狭い母音(ı/i/u/ü)に変わります。
- × yapardı を「〜したかった」のような願望と混同する → ○ yapardı は「よく〜したものだ」という過去の習慣・反復です。願望は別の形(-mek istemek)。
3行まとめ
- 過去進行形 -Iyordu = 現在進行形(-Iyor)+ 過去のパーツ(必ず du固定)。「あの時ちょうど〜していた」。
- 過去習慣形 -Irdı = いつもの形・アオリスト(-Ir/-Ar)+ 過去のパーツ(アオリストの母音にそろえて変化)。「昔よく〜したものだ」。
- 特定の瞬間の進行か繰り返しの習慣かで2つの形を使い分ける。