名詞を説明するかたまり1:「〜する人/もの」の -(y)an
この課でできるようになること: 「本を読んでいる子供」のように、動詞のかたまりで名詞をくわしく説明できるようになる(説明される名詞が「する側」のとき)。日常会話でもよく出てくる形なので、例文とミニ会話で自然な言い回しにも慣れていきましょう。
まず日本語で考える
日本語では「本を読んでいる子供」「トルコ語を話す観光客」のように、動詞のかたまりをそのまま名詞の前に置いて説明します。この「名詞を説明する形」(連体形。文法用語では分詞と呼ばれることもあります)を、トルコ語でも作れるようにするのがこの課と次の課です。トルコ語も、説明のかたまりを名詞の前に置きます。英語の関係代名詞(the child who is reading)とは逆で、日本語と同じ語順です。ポイントは、説明される名詞が動作の《する側》か《される側》かで形が変わること。この課では《する側》を説明する -(y)an だけに集中します。動作をしている「人・もの」をそのまま名詞化する形で、英語の -ing に近い感覚です。「働いている人」「知っている人」のように日常会話でも非常によく使うので、まずはこの課でしっかり型を固めましょう。
ルール
① 説明される名詞が、その動作を「する側」(主語)のときは、動詞の語幹 + -(y)An を使います(〜する人/〜するもの)。
② a か e かは2型の母音そろえルール(母音調和)で決まります。
③ 語幹が母音で終わるときは、母音同士がぶつからないように、つなぎの音 y を挟みます。
④ -(y)an は形容詞のように働くので、後ろに名詞をつけずに「〜する人」という意味の名詞としても使えます(例: çalışan=働く人、gülen yüz=笑っている顔→笑顔)。
⑤ 説明される名詞が「する側」ではないとき(目的語など)は、次の課の -dığı を使います。ここが使い分けの分かれ目です。
以下の表で、語幹の終わり方(子音/母音)と母音のグループの組み合わせから、-(y)anの4つの形を確認しましょう。
活用パターン表
| 語幹の終わり | 母音グループ | 形 | 例 |
|---|
| 子音終わり | 後舌(a, ı, o, u) | -an | yazan(書く〜) |
| 子音終わり | 前舌(e, i, ö, ü) | -en | gelen(来る〜) |
| 母音終わり | 後舌(a, ı, o, u) | -yan | okuyan(読む〜) |
| 母音終わり | 前舌(e, i, ö, ü) | -yen | bekleyen(待つ〜) |
例文
- kitap okuyan çocuk(本を読んでいる子供)← çocuk(子供)が okuyan(読んでいる)の「する側」
- kahve içen adam(コーヒーを飲んでいる男の人)
- Türkçe konuşan turist(トルコ語を話す観光客)
- İstanbul'a giden otobüs(イスタンブールへ行くバス)← git の t は母音の前で d に濁る
- çay içen kadın(お茶を飲んでいる女の人)
- gülen çocuk(笑っている子供)
- oturan adam(座っている男の人)
- koşan köpek(走っている犬)
- şarkı söyleyen kız(歌を歌っている女の子)
- burada çalışan kişi(ここで働いている人)
- İngilizce bilen öğrenci(英語を知っている学生)
- yemek pişiren anne(料理を作っている母親)
- otobüs bekleyen yolcular(バスを待っている乗客たち)
- markette alışveriş yapan müşteri(スーパーで買い物をしている客)
- Erken kalkan insan başarılı olur.(早起きする人は成功する)← 文全体の主語として使う例
ミニ会話
- A: Şu kahve içen adamı tanıyor musun?(あのコーヒーを飲んでいる男の人を知ってる?)
- B: Evet, o benim komşum.(うん、あれは僕の隣人だよ)
- A: Türkçe konuşan biri mi?(トルコ語を話す人?)
- B: Evet, çok iyi konuşuyor. Burada çalışan bir mühendis.(うん、すごく上手に話すよ。ここで働いているエンジニアなんだ)
- A: İlginç, tanışabilir miyiz?(面白いね、彼と知り合えるかな?)
- B: Tabii, yarın seni tanıştırırım.(もちろん、明日紹介するよ)
つまずきポイント
- × çocuk okuyan → ○ okuyan çocuk。説明のかたまりは名詞の前。日本語と同じ順番です。
- ×(「私が読んだ本」のつもりで)okuyan kitap → ○ okuduğum kitap。本は「読む側」ではないので -(y)an は使えません(次課)。
- × okuan → ○ okuyan。母音で終わる語幹には y を忘れずに。
- ×「-(y)anは動詞だから人称で形が変わる」と思い込む → ○ -(y)anは形容詞のように働くので、人称によって形は変わりません(çalışan adam も çalışan kadın も同じ çalışan)。
- × gelan(母音がずれる)→ ○ gelen。gel の e は前舌グループなので an ではなく en になります。
3行まとめ
- 「〜する人/もの」は 語幹 + -(y)An。名詞の前に置く
- 語順は日本語と同じ(本を読んでいる→子供 = kitap okuyan → çocuk)
- 使えるのは説明される名詞が「する側」のときだけ(人称による形の変化はなし)。それ以外は次課の -dığı