名詞を説明するかたまり2:「私が読んだ本」の -dığı
この課でできるようになること: 「私が読んだ本」「君が見た映画」のように、説明される名詞が「される側」のときの説明のかたまりを作れるようになる。前の課の -(y)an とセットで覚えることで、名詞を説明するトルコ語の型がひと通り完成します。
まず日本語で考える
「私が読んだ本」を考えてみましょう。説明される「本」は、「読む」という動作をする側ではなく、される側(目的語)です。前の課の -(y)an は「する側」専用だったので、ここでは別の形 -DIk + 所有接尾辞 を使います。日本語では「私が」を説明のかたまりの中にそのまま置きますが、トルコ語では「誰がするのか」を、12課で学んだ所有接尾辞という人称のパーツ(人称接尾辞)として動詞に組み込みます。「本」という名詞そのものには印がつかず、「誰が」の情報はすべて動詞側に乗るのがポイントです。前の課とこの課をあわせると、「する側」も「される側」もトルコ語で自在に説明できるようになります。所有接尾辞は12課で学んだ形とまったく同じなので、新しく覚えるのは「-DIk」の部分だけです。
ルール
① 説明される名詞が動作を「する側」でないとき → 語幹 + -DIk + 所有接尾辞。
② -DIk の k は、母音で始まる所有接尾辞(1・2・3人称単数など)の前で ğ に濁ります(16課の子音の濁りと同じ仕組み)。
③ 母音は4型の母音そろえルール(母音調和)で決まります。
④ 所有接尾辞が「誰の動作か」(=かたまりの中の主語)を表します。ここが最大のポイントです。
⑤ 語幹の最後の子音が無声子音(fıstıkçı şahap=f, s, t, k, ç, ş, h, p)のときは、D が t に変わります(konuş→konuştuğu)。
活用パターン表
| 人称 | 所有接尾辞 | oku(読む) | gör(見る) |
|---|
| ben(私が) | -DIğIm | okuduğum | gördüğüm |
| sen(君が) | -DIğIn | okuduğun | gördüğün |
| o(彼/彼女が) | -DIğI | okuduğu | gördüğü |
| biz(私たちが) | -DIğImIz | okuduğumuz | gördüğümüz |
| siz(あなたたちが) | -DIğInIz | okuduğunuz | gördüğünüz |
| onlar(彼らが) | -DIklArI | okudukları | gördükleri |
例文
- okuduğu kitap(彼が読んでいる/読んだ本)← oku + duğ + u(3人称所有=彼が)+ kitap
- yazdığım mektup(私が書いた手紙)← yaz + dığ + ım(1人称所有=私が)+ mektup
- gördüğün film(君が見た映画)← gör + düğ + ün(2人称所有=君が)
- yaptığımız iş(私たちがしている仕事)
- Söylediğiniz şey doğru.(あなたたちが言ったことは正しい)
- sevdiğim şehir(私が好きな街)
- Aldığı hediye çok güzel.(彼が買ったプレゼントはとてもきれいだ)
- Bildiğim tek dil Türkçe.(私が知っている唯一の言語はトルコ語だ)
- İçtiğimiz çay soğudu.(私たちが飲んでいたお茶は冷めた)
- Konuştuğumuz konu önemli.(私たちが話した話題は重要だ)
- Gittiğim okul çok büyük.(私が行っている学校はとても大きい)
- Onların okudukları kitap ilginç.(彼らが読んでいる本は面白い)← 3人称複数は k が濁らない
- Dün yediğin yemek nasıldı?(昨日君が食べた料理はどうだった?)
ミニ会話
※会話には後の課で学ぶ形(-malı など)も出てきます。今は意味がつかめればOKです。
- A: Dün okuduğun kitap nasıldı?(昨日君が読んだ本はどうだった?)
- B: Çok güzeldi. Sen de okumalısın.(すごく良かったよ。君も読むべきだよ)
- A: Onu yazan kişi kim?(それを書いた人は誰?)
- B: Sevdiğim bir yazar.(私の好きな作家だよ)
- A: Başka ne yazdı?(他に何を書いたの?)
- B: Geçen yıl yazdığı roman da çok ünlü.(去年書いた小説もとても有名だよ)
つまずきポイント
- ×(「私が読んだ本」のつもりで)okuyan kitap → ○ okuduğum kitap。本は「される側」なので -dığı の出番です。
- × okudukum → ○ okuduğum。k は母音で始まる所有接尾辞の前で ğ に濁ります。
- ×「-dığı は過去専用」と思い込む → ○ 現在・未来の内容にも使える万能な形です(「彼がいま読んでいる本」にも使えます)。
- × konuşduğu → ○ konuştuğu。語幹の最後が無声子音(ş)のときは D が t になります。
- × 所有接尾辞を忘れて oku+duğ だけで止める → ○ 「誰が」を必ず所有接尾辞で示す必要があります(okuduğu/okuduğum/okuduğunなど)。3人称複数(onlar)は okudukları のように k のまま。
3行まとめ
- 「される側」の名詞を説明するときは 語幹 + -DIk + 所有接尾辞
- 「誰がするのか」は所有接尾辞で表す(okuduğum=私が、okuduğun=君が、okudukları=彼らが)
- -(y)an(する側)との使い分けが、この2課セットの核心。語幹末が無声子音ならDはtになる