第21課 / 32課 B1
大過去(過去のさらに過去)
大過去(過去のさらに過去)
この課でできるようになること: 大過去(過去のある時点よりもさらに前に起きたことを言う形)が全人称で作れるようになる。
まず日本語で考える
複合過去や半過去は「過去に起きたこと」を語る形でしたが、話の中でその過去より前に起きたことを言いたいときもありますね。日本語の「(すでに)〜してしまっていた」「〜し終えていた」に近い感覚です。作り方は複合過去とほぼ同じで、助動詞だけを半過去に変えます。
ルール
① 大過去 = 助動詞(avoir/être。複合過去と同じ選び方)の半過去+過去分詞。過去分詞の一致規則も複合過去とまったく同じ。
j'avais mangé(私は食べてしまっていた)/ elle était allée(彼女は行ってしまっていた)
② 助動詞の選び方は複合過去と同じ: 移動・変化を表す自動詞(aller, venir, partir, sortir, arriver, rester, tomber, naître, mourir など)は être、それ以外は avoir。
manger(avoir支配)の大過去・全人称
| 主語 | 大過去 |
|---|---|
| je | avais mangé |
| tu | avais mangé |
| il/elle/on | avait mangé |
| nous | avions mangé |
| vous | aviez mangé |
| ils/elles | avaient mangé |
aller(être支配・過去分詞は主語に性数一致)の大過去
| 主語 | 大過去 |
|---|---|
| je(男性) | étais allé |
| tu(男性) | étais allé |
| il | était allé |
| elle | était allée |
| nous(男性) | étions allés |
| vous(男性・単数丁寧) | étiez allé |
| ils | étaient allés |
| elles | étaient allées |
③ être を助動詞に取るときは主語と過去分詞が性数一致する(複合過去と同じ規則): il était allé / elle était allée / ils étaient allés / elles étaient allées。
④ 使う場面: 話の基準となる過去の時点より前の出来事を説明するとき。
Quand je suis arrivé, le film avait déjà commencé.(私が着いたとき、映画はすでに始まっていた)
例文
- J'avais mangé avant de sortir.(ジャヴェ・マンジェ・アヴァン・ドゥ・ソルティール)— 私は出かける前に食べてしまっていた
- Elle était allée à Paris avant de venir ici.(エレテ・アレ・ア・パリ・アヴァン・ドゥ・ヴニール・イシ)— 彼女はここに来る前にパリに行っていた
- Quand je suis arrivé, le film avait déjà commencé.(カン・ジュ・スュイ・ザリヴェ、ル・フィルム・アヴェ・デジャ・コマンセ)— 私が着いたとき、映画はすでに始まっていた
- Nous avions fini le travail avant midi.(ヌザヴィヨン・フィニ・ル・トラヴァイユ・アヴァン・ミディ)— 私たちは正午前に仕事を終えてしまっていた
- Il avait déjà pris son petit-déjeuner.(イラヴェ・デジャ・プリ・ソン・プティ・デジュネ)— 彼はすでに朝食を食べてしまっていた
- Tu avais déjà lu ce livre.(テュ・アヴェ・デジャ・リュ・ス・リーヴル)— 君はすでにその本を読んでいた
- Vous étiez déjà partis quand je suis arrivé.(ヴゼティエ・デジャ・パルティ・カン・ジュ・スュイ・ザリヴェ)— 私が着いたとき、あなた方はすでに出発していた
- Ils étaient déjà rentrés.(イルゼテ・デジャ・ラントレ)— 彼らはすでに帰っていた
- J'avais oublié mon parapluie.(ジャヴェ・ウブリエ・モン・パラプリュイ)— 私は傘を忘れていた
- Elle avait déjà mangé quand nous sommes arrivés.(エラヴェ・デジャ・マンジェ・カン・ヌ・ソムザリヴェ)— 私たちが着いたとき、彼女はすでに食べていた
- Nous avions déjà vu ce film.(ヌザヴィヨン・デジャ・ヴュ・ス・フィルム)— 私たちはすでにこの映画を見ていた
- Il n'avait pas fini son travail.(イル・ナヴェ・パ・フィニ・ソン・トラヴァイユ)— 彼は仕事を終えていなかった
- Elles étaient déjà arrivées avant nous.(エルゼテ・デジャ・ザリヴェ・アヴァン・ヌ)— 彼女たちは私たちより先に着いていた
ミニ会話(場面: パーティーに遅れて着いた友人との会話)
- A: Désolé, je suis en retard ! Qu'est-ce que j'ai manqué ?(デゾレ、ジュ・スュイ・ザン・ルタール!ケスク・ジェ・マンケ)— ごめん、遅れちゃった!何を見逃した?
- B: Quand tu es arrivé, tout le monde avait déjà mangé.(カン・テュ・エ・ザリヴェ、トゥル・モンド・アヴェ・デジャ・マンジェ)— 君が着いた時、みんなはもうすでに食べ終えていたよ
- A: Oh non ! Et Marie, elle était déjà partie ?(オ・ノン!エ・マリ、エレテ・デジャ・パルティ)— ああ、そんな!それでマリーは、もう帰ってしまっていた?
- B: Non, elle venait juste d'arriver, elle aussi.(ノン、エル・ヴネ・ジュスト・ダリヴェ、エル・オシ)— ううん、彼女もちょうど着いたばかりだったよ
ここがポイント
- 大過去は「複合過去の助動詞部分を半過去にするだけ」で作れる。助動詞の選び方(avoir/être)・一致規則はまったく変えない。
- 「複合過去より前」を語るのが役割。話の基準になる過去の出来事(複合過去や半過去で語られる)より先に起きたことに使う。
- déjà(すでに)、avant de+不定詞(〜する前に)とよく一緒に使われる。
- 否定文はn'avait pas/n'était pasのように助動詞をne...pasではさむ。過去分詞は変えない。
よくある間違い
- × elle a été allée(助動詞を現在の複合過去のまま使ってしまう)→ ○ elle était allée(助動詞を半過去にする)
- × il avait allé(être動詞なのにavoirを使ってしまう)→ ○ il était allé(移動動詞はêtre)
- × elles étaient allé(一致を忘れる)→ ○ elles étaient allées(elles→過去分詞に-esを付ける)
- × Il avait pas fini son travail.(neを忘れる)→ ○ Il n'avait pas fini son travail.(否定はn'avait pasで助動詞を挟む。neを忘れない)
3行まとめ
- 大過去=助動詞の半過去+過去分詞。助動詞の選び方・一致規則は複合過去と同じ。
- 話の基準となる過去より、さらに前の出来事を語るときに使う。
- avant de+不定詞・déjàとよく一緒に使われる。否定はne(n')...pasで助動詞をはさむ。
この課を3問だけ
「私は食べてしまっていた」のjeの形を選んでください(manger)。
大過去=助動詞avoirの半過去+過去分詞。avoirのje半過去はavais、mangerの過去分詞はmangéなのでj'avais mangéです。j'ai mangéは複合過去、je mangeaisは半過去、j'aurais mangéは条件法過去で、時制が違います。
「彼女はパリに行ってしまっていた」のelleの形を選んでください(aller)。
allerは移動動詞なので助動詞はêtre。êtreのelle半過去はétait、過去分詞alléはelleに一致して-eを付けallée。elle avait alléeは助動詞をavoirに取り違えた誤り、一致を忘れたelle était alléが典型的な間違いです。
「私たちは仕事を終えてしまっていた」のnousの形を選んでください(finir)。
finirは助動詞avoirを取る動詞。avoirのnous半過去はavions、finirの過去分詞はfiniなのでnous avions finiです。nous étions finisは助動詞をêtreに取り違えた誤りです。
{correct} / {total} 問正解
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