第11課 / 32課 A2
複合過去(être支配)— 移動・変化動詞と過去分詞の性数一致
複合過去(être支配)— 移動・変化動詞と過去分詞の性数一致
この課でできるようになること: 「行く」「来る」「生まれる」のような移動・変化を表す動詞の複合過去が作れるようになる。être を助動詞に取る動詞では、過去分詞が主語の性・数に合わせて変化することも身につく。
まず日本語で考える
前の課で見た複合過去はほとんどが avoir 助動詞でしたが、「行く・来る・生まれる・死ぬ」のような場所の移動や状態の変化を表す自動詞の一部は、代わりに être を助動詞に取ります。さらに être を助動詞に取る動詞だけの特別ルールとして、過去分詞が主語の性・数に一致して形が変わる(まるで形容詞のように)という決まりがあります。日本語にはない発想なので、この課でしっかり押さえましょう。
ルール
① être を助動詞に取る代表的な動詞(移動・状態変化系)。
aller(行く)・venir(来る)・revenir(戻る)・devenir(〜になる)・arriver(到着する)・partir(出発する)・entrer(入る)・rentrer(帰る)・sortir(出る)・monter(上る)・descendre(下りる)・rester(とどまる)・tomber(落ちる・転ぶ)・retourner(戻る)・naître(生まれる)・mourir(死ぬ)
② 複合過去 = être の現在形(主語に合わせる)+ 過去分詞(主語に性数一致)。全人称で確認すると(aller の例)、
| 主語 | 複合過去(aller) |
|---|---|
| je(男性) | je suis allé |
| tu(女性) | tu es allée |
| il | il est allé |
| elle | elle est allée |
| nous | nous sommes allés |
| vous | vous êtes allées |
| ils | ils sont allés |
| elles | elles sont allées |
③ 過去分詞の性数一致のルール(形容詞と同じ考え方)。
- 主語が女性単数(elle)→ +e
- 主語が男性複数(ils)→ +s
- 主語が女性複数(elles)→ +es
- 主語が nous/vous → 実際の人数・性に応じて変わるが、この教材では簡易的に +s を基本形として扱う
- 主語が je/tu/on(男性単数扱い・既定)→ 変化なし
④ naître(生まれる)・mourir(死ぬ)は、この教材の活用エンジンでは複合過去でのみ対応(現在形などは対象外)。過去分詞は naître→né、mourir→mortという特別な形。
例文
- Je suis allé au Japon.(ジュ・スュイ・ザレ・オ・ジャポン)— 私は日本に行った(男性)
- Elle est allée à Paris.(エレ・タレ・ア・パリ)— 彼女はパリに行った
- Tu es venu chez moi.(テュ・エ・ヴニュ・シェ・モワ)— 君は私の家に来た
- Nous sommes rentrés tard.(ヌ・ソム・ラントレ・タール)— 私たちは遅く帰った
- Vous êtes descendus?(ヴゼット・デサンデュ)— あなた方は降りましたか
- Ils sont partis hier.(イル・ソン・パルティ・イエール)— 彼らは昨日出発した
- Elles sont arrivées à midi.(エル・ソン・タリヴェ・ア・ミディ)— 彼女らは正午に到着した
- Elle est née en 2000.(エレ・ネ・アン・ドゥーミル)— 彼女は2000年に生まれた
- Il est mort en 1990.(イレ・モール・アン・ミル・ヌフサン・キャトルヴァンディス)— 彼は1990年に亡くなった
- Il est monté au sommet de la tour.(イレ・モンテ・オ・ソモン・ドゥ・ラ・トゥール)— 彼は塔の頂上に上った
- Elle est tombée dans l'escalier.(エレ・トンベ・ダン・レスカリエ)— 彼女は階段で転んだ
- Nous sommes restés à la maison.(ヌ・ソム・レステ・ア・ラ・メゾン)— 私たちは家にとどまった
- Ils sont retournés au bureau.(イル・ソン・ルトゥルネ・オ・ビュロー)— 彼らは職場に戻った
ミニ会話
場面: 旅行から帰ってきた友達に、旅の様子を尋ねている。
- Marie: Tu es arrivé quand à Paris?(テュ・エ・タリヴェ・カン・ア・パリ)— いつパリに着いたの?
- Paul: Je suis arrivé hier soir. Et toi, tu es déjà allée là-bas?(ジュ・スュイ・ザリヴェ・イエール・ソワール。エ・トワ、テュ・エ・デジャ・アレ・ラバ)— 昨晩着いたよ。君はもうそこに行ったことある?
- Marie: Oui, je suis allée à Paris l'année dernière.(ウィ、ジュ・スュイ・ザレ・ア・パリ・ラネ・デルニエール)— うん、去年パリに行ったよ。
ここがポイント
- être 助動詞を取る動詞は「移動・出入り・状態変化」のグループとして数が限られているので、リストごと覚えるのが早い。monter・tomber・rester・retournerなどもこのグループに含まれる。
- 過去分詞の性数一致は「主語の性数に応じて形容詞のように語尾を足す」と考える(elle→+e、ils→+s、elles→+es)。
- naître・mourirは複合過去でよく使われる動詞。過去分詞 né・mort は不規則な形として覚える。
よくある間違い
- × Elle a allée à Paris.(être動詞にavoirを使う)→ ○ Elle est allée à Paris.(移動動詞はêtreを助動詞に取る)
- × Ils sont parti hier.(男性複数の一致を忘れる)→ ○ Ils sont partis hier.(ils には s を付ける)
- × Elles sont arrivé à midi.(女性複数の一致を忘れる)→ ○ Elles sont arrivées à midi.(elles には es を付ける)
- × Nous sommes resté à la maison.(nousの一致を忘れる)→ ○ Nous sommes restés à la maison.(nousはこの教材では+sを基本形として扱う)
3行まとめ
- 移動・出入り・状態変化を表す一部の自動詞(aller, venir, partir, monter, tomber, rester, naître, mourir など)は複合過去で être を助動詞に取る。
- être 助動詞のとき、過去分詞は主語に性数一致する(elle→+e, ils→+s, elles→+es)。
- naître(生まれる)・mourir(死ぬ)はこの教材では複合過去でのみ活用対応。過去分詞は né・mort。
この課を3問だけ
「彼女はパリに行った」の「行った」の部分を正しく選んでください。
allerはêtreを助動詞に取り、主語elleに合わせて過去分詞にeを付けてalléeにします。
「彼らは昨日出発した」の「出発した」の部分を正しく選んでください。
partirはêtre支配。主語ilsに合わせて過去分詞にsを付けてpartisにします。
「彼女らは正午に到着した」の「到着した」の部分を正しく選んでください。
arriverはêtre支配。主語ellesに合わせて過去分詞にesを付けてarrivéesにします。
{correct} / {total} 問正解
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