第12課 / 32課 A2
半過去 — 習慣・背景描写と複合過去との使い分け
半過去 — 習慣・背景描写と複合過去との使い分け
この課でできるようになること: 過去の「〜していた」「よく〜したものだ」という習慣・状態を表す半過去(imparfait)の作り方がわかり、複合過去との使い分けができるようになる。
まず日本語で考える
複合過去が「1回きりの完了した出来事」を表すのに対して、半過去は「過去のある時点で続いていた状態」や「過去に繰り返していた習慣」を表します。日本語で言えば、複合過去は「〜した」、半過去は「〜していた/よく〜したものだ」に近いイメージです。作り方は複合過去よりずっと規則的で、ほぼすべての動詞(êtreも含めて)が同じ語尾変化のパターンに従います。
ルール
① 半過去の語幹は、現在形の nous の形から -ons を取り除いたもの。ほぼすべての動詞にこのルールが当てはまる(例外は être のみ)。
- parler → nous parlons → 語幹 parl-
- finir → nous finissons → 語幹 finiss-
- faire → nous faisons → 語幹 fais-
- prendre → nous prenons → 語幹 pren-
- être は例外で、語幹は ét- を使う。
② 半過去の語尾(全動詞共通)。
| 主語 | 語尾 |
|---|---|
| je | -ais |
| tu | -ais |
| il/elle/on | -ait |
| nous | -ions |
| vous | -iez |
| ils/elles | -aient |
③ できあがった形の例: je parlais / tu finissais / il faisait / nous prenions / vous étiez / ils buvaient
④ 複合過去と半過去の使い分け。
- 複合過去: 「〜した」という1回・完了した出来事(Hier, j'ai mangé une pizza.=昨日ピザを1回食べた)
- 半過去: 続いていた状態・習慣・背景描写(Quand j'étais petit, je mangeais beaucoup de pizza.=子どもの頃、私はよくピザを食べていた)
⑤ -ger動詞・-cer動詞は半過去でも現在形と同じ規則が生きる: a/o/uで始まる語尾(-ais/-ait/-aient)の前では、-ger動詞は g の後に e を保ち(neigeait)、-cer動詞は ç を使う(commençais)。ただし -ions/-iez(nous/vous)の前は語尾が i で始まるためこの規則は働かない(mangions, commencions のまま)。
例文
- Je parlais français.(ジュ・パルレ・フランセ)— 私はフランス語を話していた
- Tu finissais tard.(テュ・フィニッセ・タール)— 君は遅くに終えていた
- Il faisait beau.(イル・フゼ・ボー)— 天気が良かった
- Nous prenions le bus.(ヌ・プルニヨン・ル・ビュス)— 私たちはバスに乗っていた(習慣)
- Vous étiez fatigué.(ヴゼティエ・ファティゲ)— あなたは疲れていた
- Ils buvaient du café.(イル・ビュヴェ・デュ・カフェ)— 彼らはコーヒーを飲んでいた
- Quand j'étais petit, j'habitais à Kyoto.(カン・ジェテ・プティ、ジャビテ・ア・キョート)— 子どもの頃、私は京都に住んでいた
- Nous habitions à la campagne.(ヌザビティヨン・ア・ラ・カンパーニュ)— 私たちは田舎に住んでいた
- Tu avais peur des chiens quand tu étais petit.(テュ・アヴェ・プール・デ・シヤン・カン・テュ・エテ・プティ)— 君は小さい頃、犬が怖かった
- Elles allaient à l'école à pied.(エル・ザレ・ア・レコル・ア・ピエ)— 彼女たちは歩いて学校に行っていた
- Il neigeait beaucoup en hiver dans ce village.(イル・ネジェ・ボクー・アン・イヴェール・ダン・ス・ヴィラージュ)— その村では冬によく雪が降っていた
- Vous vouliez toujours sortir le soir.(ヴ・ヴリエ・トゥジュール・ソルティール・ル・ソワール)— あなたたちはいつも夜に出かけたがっていた
- Je buvais du café tous les matins.(ジュ・ビュヴェ・デュ・カフェ・トゥス・レ・マタン)— 私は毎朝コーヒーを飲んでいた
ミニ会話
場面: 祖母と孫が、昔の暮らしについて話している。
- Grand-mère: Quand j'étais jeune, nous n'avions pas de téléphone portable.(カン・ジェテ・ジューヌ、ヌ・ナヴィヨン・パ・ドゥ・テレフォンヌ・ポルタブル)— 私が若い頃、携帯電話がなかったのよ。
- Petit-fils: Vraiment? Vous parliez comment, alors?(ヴレマン? ヴ・パルリエ・コマン、アロール)— 本当?じゃあどうやって話していたの?
- Grand-mère: Nous écrivions des lettres et nous nous voyions plus souvent.(ヌゼクリヴィヨン・デ・レットル・エ・ヌ・ヌ・ヴォワイヨン・プリュ・スーヴァン)— 手紙を書いていたし、もっとよく会っていたわ。
ここがポイント
- 半過去の語幹は「nous の現在形から -ons を取る」の一手間だけで、ほぼ全動詞に共通する(être だけ例外の ét-)。
- 語尾 -ais/-ais/-ait/-ions/-iez/-aient は全動詞共通で、複合過去よりずっと覚えやすい。
- 「1回の完了(複合過去)」か「継続・習慣・背景(半過去)」かで使い分ける。
- -ger/-cer動詞(mangeais, commençaisなど)は半過去でもa/o/uの前でつづりを保つ規則が生きる(nous/vousの-ions/-iezの前だけは働かない)。
よくある間違い
- × je parlai(半過去の -ais を落として単純過去のような形にしてしまう)→ ○ je parlais
- × nous parlions を nous parlons と混同する → ○ nous parlions(半過去は -ions、現在形は -ons)
- × Hier, je mangeais une pizza.(1回の完了行為に半過去を使う)→ ○ Hier, j'ai mangé une pizza.(1回の出来事は複合過去)
- × Il neigait beaucoup.(-ger動詞の e を落としてしまう)→ ○ Il neigeait beaucoup.(-ger動詞はa/o/uの前でgの後にeを保つ。半過去でも同じ規則が働く)
3行まとめ
- 半過去の語幹は現在形nousから-onsを除いたもの(être だけ例外でét-)。
- 語尾は je/tu=-ais、il=-ait、nous=-ions、vous=-iez、ils=-aient で全動詞共通。
- 複合過去=1回の完了、半過去=継続・習慣・背景描写、と使い分ける。-ger/-cer動詞のつづり規則は半過去でも生きる。
この課を3問だけ
「私はフランス語を話していた」の「話していた」の部分を正しく選んでください。
半過去の語幹parl-に、jeの語尾-aisを付けてparlaisになります。
「あなたは疲れていた」の「疲れていた」の部分を正しく選んでください。
êtreの半過去は例外的な語幹ét-を使います。vousの語尾-iezを付けてétiezになります。
「天気が良かった」の「良かった」の部分を正しく選んでください。
faireの半過去語幹はfais-(nousの現在形faisonsから-onsを除いたもの)。ilの語尾-aitを付けてfaisaitになります。
{correct} / {total} 問正解
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